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丹野まさよしとがんばり隊

丹野まさよしとがんばり隊

障害者支援について


質問項目2:障害者支援について

それでは、次の質問に移ります。

今回の被害規模の大きさは先にふれた通りでありますが、「通所更生施設「るばーと」は、震

災により壊滅的な被害を受けました。

この施設は、知的障害と身体障害を併せ持つ人にとって、名取市で唯一の福祉施設であり、障

害福祉の拠点であります。

復旧に向けて、国県に働き掛けながら市として全面的に支援すべきと考えるがどうか。」につ

いてお伺いいたします。


市長:「るばーと」は、社会福祉法人みのり会が設置運営している知的障害者通所更生施設

で、下増田広浦に置いて事業を活動しておりました。また、同じ敷地内で「法人本部」、地域

活動センター「らるご」、相談支援事業「窓」、日中一次支援事業「ゆらり」も事業を活動し

ておりましたが震災により建物が全壊しました。

震災後、「法人本部」、「らるご」、「窓」、「ゆらり」は増田5丁目で3月18日から活動を

再開し、「るばーと」は、震災直後から「名取市みのり園」で、4月1日から5月31日までは、

増田1丁目にある「尚絅学院生涯学習センター」の一部をお借りし、6月1日からは増田柳田の

「旧名取市席の下土地区画整理組合事務所」を改築し活動を再開しております。

広浦に所在した施設に代わる建設に当たっては、国・県の補助金を活用しながら、新たな場所

で事業が展開できるよう法人と協議し、市としても支援していきたいと考えております。


丹野議員:市長のほうから、法人と相談しながら国県からの支援について導入しながら取組む

ということであります。私が考える問題点は、二つあると思います。一つは、「るばーと」の

再建に市がいつまでどのような支援を行うのかということ。二つ目は、障害者自立支援法の第

77条で市町村に設置義務が定められている、地域活動支援センター事業を、今後市としてど

う展開していくのか。ということだろうと思うんです。

 まず、1点目の「るばーと」の復旧については、土地の貸与の問題があるのだろうと思って

おります。いまは、現状としては旧関の下土地区画整理組合事務所を仮設施設として使用して

いるということなんですが、当然仮設でありますから入浴サービスもできないし、短期入所事

業もできない。という状況であるということは担当課もご存じのことと思います。

早めに土地の提供をどうするのかという結論を出さなければならない。と、それともう一つ

は、これは震災前なんですけれども、特別支援学校の卒業生の受け皿がないという悲鳴にも似

た親御さんたちの請願がありまして、いわゆる第2みのり園の建設用地を市として提供すると

いう予定だったと思いますが、それはどうなったのか。

土地の問題に関して、市からの無償貸与についてどう話し合いが進んでいるのか、お伺いした

いと思います。

 
市長:現在、法人と具体的な候補地について、地域の皆さんの合意をいただくべく調整をして

いるところであります。また、卒業生の受け皿ということで、これについては、私も以前から

十分な対応ができるようにと指示を出しているところであり、年次ごとの卒業生の推移を見な

がら対応できるような計画をつくるべくあたっているところであります。まだ、具体的な内容

についてお話しできるような段階ではありませんけれども、現状について担当に答弁を致させ

ます。


社会福祉課長:卒業後の受け皿については、法人も心配しているところと捉えていますが、来

年度の卒業生については7名から8名の卒業生と再来年については4~5名の人たちが卒業して

くるという事情があり、市としても第二みのり園の土地の問題に取組んでいましたが震災で中

断しております。

市としては、法人がどういった形で第2みのり園を立ち上げていくのかという将来展望を確認

させていただきながら、上司と相談のうえ、前向きな形で土地の選択を協議していきたいとい

う状況であります。

また、自立支援法の77条の関係でありますが、これはあくまでも県や市町村が責任を持って

地域の実情に合わせた形での支援体制をとっていくという形になっておりますので、この分に

関しても法人と十分に協議しながら進めていきたいと考えております。


丹野議員:いま、課長のほうから詳しくご説明をいただきましたが、私が土地の問題について

早急にと申し上げましたのは、再建するためにはもちろん土地が必要です。

もうひとつは、施設の建設費の問題があろうかと思いますが、国においては、「今回の東日本

大震災において、被災した社会福祉施設の復旧を図ることは喫緊の課題である」として、5月

2日付で都道府県に充てて通達を出しています。

これは、私5月の臨時議会の時もこのことを取り上げさせていただきました。しかし、非常に

混乱のさなかですから、深く申し上げることは控えさせていただきました。

その内容は、第1次補正予算の中に、「被災した社会福祉協議会等の復旧に係る施設整備」の

国庫補助金の補助率を、従前の2分の1から3分の2に引き上げるというものであります。これ

によって、国が3分の2、残りの6分の1を県が出す。そして、残りの6分の1は、市町村若し

くは法人が負担するということになるんですが、この6分の1については、同じ通達の中に、

独立行政法人福祉医療機構が、貸付利息を5年間無利子として、融資率を100パーセントとす

る優遇措置を行うということを書いています。

 私が伺うところでは、みのり会では残り6分の1については、この融資をうけ、名取市にご

負担をかけないで準備を進めたいということでありました。ということは、市が無償貸与して

くれる土地の都合がつけば早速建設が始められるということになろうかと思いますが、その辺

について法人との話し合いがあったのかどうか、あるいは市としてそれらの動きを踏まえて、

県との調整を行っているのかどうか伺います。


社会福祉課長:法人とは2回ほど、施設の復旧について話し合いをしております。市が震災前

に法人に無償貸与した土地が、広浦に4,700平米ほどあるのですが、現在地での復興は利用者

の気持ちを考えると難しいという話がありましたし、今後は施設を分散して考えたいという希

望を伺っています。


現在本部を置いている旧松浦酒店の周辺で提供できる土地はあるのか。法人の施設建設計画は

どうなっているのかなど、詳細を詰めたうえで、上司のほうと相談しながら前向きな対応をし

ていきたいと申しあげております。


丹野議員:一生懸命取り組んでいただいているのだろうと思いますので、なお、連絡を密にし

ながら、善処方についてお願いを申しあげたいと思います。

 そこで、支援法77条で市に設置義務がある「らるご」「ゆらり」「窓」の復旧についてお

伺いします。

 先の6月議会で、名取市社会福祉法人の助成に関する条例の一部を改正する条例と名取市災

害復興寄付基金条例というのが上程されました。

その時は、あけぼの保育所の建て替えに関しての優遇措置の拡大が理由でありましたけれど

も、例えば今回の震災で甚大な被害を受けたうらやすやみのり会の等の社会福祉法人が対象に

なるのかと質疑したところ、市長が必要と認めた場合はこの条例が適用になる。

それから、災害復興基金についても、市長が必要と認めた場合は当てることができる。こうい

う答弁でありました。つまり、いま施設分散の話もありましたけれども、例えば、「るばー

と」については、今お話を申し上げました通り、土地さえあれば施設は立つ。


もうひとつの市が設置義務のある「らるご」「ゆらり」「窓」については復旧をしなければな

らない。その財源を災害復興基金から引き出して運用に充てるという考えもできますが、それ

についてはどう取り組むのか伺います。


市長:震災後、法人のほうで取得いたしました増田5丁目の場所は、市の中心部であり、相談

者たちが訪れるのに便利な場所ということもあり、法人としては本部機能や相談機能はここに

残したいという意向のようであります。

それらのことをふまえて、それぞれの(施設の)ケースについて法人と十分に相談をしながら

あるべき姿を模索してまいりたいと考えています。

条例に基づく支援体制についても、十分に打合せをしながら検討してまいりたいと考えていま

す。


丹野議員:いま市長のほうからそれぞれのケースについて、条例等の運用も含めて検討すると

いう力強いご答弁をいただきましたので、是非早急に詰めていただいて、障がい者の方々が安

心して生活のできる環境作りについて、ご努力をいただきたいと思います。

 私は、未来会議に関する会議の時にも申し上げましたが、まちの復旧という時に障がい者の

関係者、施設関係者含めて知見を有する方を入れて街のグランドデザインを組み立てる。そう

いった市の視点や姿勢が必要なのではないかと申し上げました。

残念ながら復興計画では実現はしませんでしたけれども、障害者に関する制度と現場のズレが

少なくなるような、そして、名取市に住んで良かったと思えるような街づくりにご努力をいた

だきたいということを申しあげまして、私の一般質問を終わりたいと思います。




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